健康志向の人にも人気の「全粒粉」「ライ麦」を使ったパン。
その理由は美味しさだけでなく、栄養価が高くヘルシーだからでしょう。
でも、赤ちゃんの離乳食でいつからあげてもいいのでしょうか?
それぞれのパンの特徴とあげ方を、元パン職人として詳しくお伝えします♪
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いつからあげられる?
全粒粉パンも、ライ麦パンも1歳前後にあげるのがいいでしょう。
細かい粒子の粉に挽いているぶん、玄米・雑穀米と比べては消化もしやすく加工されています。
離乳食後期(9ヶ月~)であれば消化器官もある程度発達しており、またよく噛んで食べれるようになっています。
ただし、やはり小麦粉に比べると消化はしにくいのは事実です。
また全粒粉・ライ麦パンのレシピは粉の特性上、はちみつを使うことが多くなっています。
厚労省のガイドラインにもあるように、はちみつは1歳未満にはあげないほうがよいとされています。
パンの焼きで加熱されているとはいえ、市販のものをあげる場合には注意が必要です。
消化・原材料のことを考えると、離乳食完了期(1歳~)にあげるのがいいと言えるでしょう。
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全粒粉とは?
全粒粉は小麦粉の一種です。
一般的な「小麦粉」と呼ばれているものは、真ん中にある「胚乳」のみしか使っていません。
それに対して「全粒粉」は漢字のとおり「すべての粒を粉にしたもの」であり、小麦の外皮や胚芽などまるごと粉にしたものになります。
特徴
- 茶褐色
- 香ばしい風味
- ミネラル・ビタミン豊富
- 食物繊維が多く含まれる
- 糖質が少ない(100gあたり57g)
- 脂質が多い
栄養が多く含まれていますが、逆に胚芽などが含まれているぶん、脂質が高いため注意は必要です。
とくに赤ちゃんには脂質が低い食べもののほうが、胃腸の負担が少なくなります。
また小麦の粒全体を使っているため、農薬がかかった部分も混ざりやすいのも気をつけたいところ。
気になるようであれば無農薬の商品を選ぶといいかもしれません♪
使い方
ふわっとした食感はでにくいので、クッキー・パンが向いています。
焼きあがりも茶色っぽい色になってしまうので、ケーキ作りにはあまりオススメできません。
また、全粒粉はパン作りに重要なグルテンが形成されにくいという難点もあります。
そのため助けるために蜂蜜を混ぜて使うことが多く、全粒粉100%のパンではなく小麦粉と混ぜて作ることが主流です。
混ぜ込む量の目安は2割ほどが食感も風味も感じられます。
パンの全体の粉の量が250gの場合、小麦粉200g+全粒粉50gといった具合に配合するといいでしょう。
ライ麦粉とは?
小麦が育ちにくい土地で代わりの穀物として育てられたライ麦は、ドイツや北欧など寒い土地ではよくパンに使われています。
特徴
- 灰色
- 酸味・香りがある
- ビタミン(特にB群)が豊富
- 食物繊維が多い
- GI値が低め
全粒粉と同じく栄養が多く含まれており、血糖値がどれだけ上がるかを示すGI値も55と低いため、ダイエットをしている人にもおすすめです。
ただし脂質は小麦粉より高いため、やはり消化器官が未発達の赤ちゃんにあげるのには注意が必要。
ライ麦粉の中にも粒を全部使った全粒粉というものもあります。
購入するときは、細・中・粗挽きという表記をよく見て、自分が使いたいものを選んでみてください♪
使い方
独特の香りと味、色が出ることからパンやクッキーを作るのに向いています。
ライ麦パンはパンの持ちがよく劣化が遅いため、長期保存もできるのです。
しかし全粒粉よりも扱いにくく、ライ麦の割合が増えれば増えるほど難しくなってしまいます。
なぜなら
という特有の特徴があるからです。
そのため日本では、ライ麦粉の配合は2割程度にしておくのが味も生地も作りやすいのです。
パンの全体の粉の量が250gの場合、小麦粉200g+ライ麦粉40gといった具合に配合するといいでしょう。
また、はちみつやサワー種を生地に混ぜると上手くパンとして膨らむことができます。
ライ麦パンの独特の酸味は、ライ麦本来の味とサワー種によることが多いでしょう。
ドイツパンではライ麦の配合率によってパンの呼び名も変わり、店頭には5割・7割とライ麦粉が多く使われているパンもたくさんあります♪
アレルギー
健康志向のイメージからアレルギーの心配がなさそうにも思えますが、そうではありません。
どちらもグルテンフリーではないのです。
全粒粉は小麦粉の粒すべてを使っているので、もちろん普通の小麦粉と同じになります。
ライ麦粉は小麦に比べて、グルテンアレルギーが出にくいと言われているものの、やはりグルテンフリーのものではありません。
また、使い方を見ても分かるとおり、一般的に市販のものには小麦粉も配合されています。
そのため小麦アレルギーも注意しなければなりません。
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まとめ
最近は小麦粉だけではなく、さまざまな粉を使ったパンが人気を集めています。
どうしても材料・技術が必要なため値段は高くなってしまいますが、機会があればぜひ家族みんなで試してみてくださいね♪